1曲目『Etcetera』の冷めた虚無感たっぷりの演奏はどーしても好きにはなれないが、『Penelope』『Toy Tune』と素晴らしい曲が入っているので大好きなアルバムです!どちらも退廃的な魅力をもった曲ですが妙に色気があり、何よりサックスの音色が美しい。他にも何となく“コルトレーン”チックな『Barracudas』も面白いです。・・・ただこのアルバムは当時お蔵入りして後年にリリースされたせいか、ジャケットがいまいちで少し損しているように思う。例えばですが『Juju』みたいにリード・マイルスの写真で、美しい廃墟を撮ったジャケットなんかにして欲しかった。
おそらく、約半年後のセッション(Adam's Apple)があまりに良すぎたので,お蔵入りになったのでしょう。聞き比べると分かりますが、ほぼ同じメンバーなのに、本作は「Adam's Apple」にはない魅力もあります。大胆な異色作だった前作「The All Seeing Eye」の匂いがかすかに・・・これには出てなかったけどベースがセシル・マクビーだからでしょうか。ワンホーンなのに混沌とした雰囲気も。お蔵入りがこの出来とは、ブルーノートおそるべしですが、Adam's Appleを聞いてからでも遅くありません。
ウエイン・ショーターのアルバムでは一番好きな作品です。ハービー・ハンコック(P)、セシル・マクビー(B)、ジョー・チェンバース(Ds)という布陣も強力無比。ハンコックの硬質なピアノは勿論いいですが、特筆すべきはジョー・チェンバースのドラムが大活躍する点です。特にギル・エヴァンス作の4曲目。チェンバースに煽られて雄叫びを上げるショーターのカッコいいこと! 各人の技量が完璧に発揮された名盤ですが、もっともっとクローズアップされてもいいんじゃないかと思います。